紺野道昭通信

ぶれない判断軸を持つために 宗教・哲学②(定期発信-Vol.235)

3. 守りと攻め

 私の判断は「攻め」より「守り」が先にくるようです。

 性格や経験もあると思いますが、会社が小さいうちは、多少の無理も勢いで何とかなることがある。

 ただ規模が大きくなるにつれ重さも大きくなります。

 キログラムだったものがトンになり、僅か一度の判断が社員の生活に直結します。

 たとえば「借り入れ」。

 投資目的のそれもありますから、一括りに悪いとは云いません。

 ただ私は、次の世代に夢も希望も残さず、借金だけ残すことは絶対に避けたい。

 事業承継後、後任を債務処理業に没頭させたくありません。

 だから守りを固めるのです。

 これは死生観、人生観というよりも、責任感に近いのかもしれません。

 

4. 幸せと成功の違い

 成功者になりたいと思ったことが一度もありません。

 若い頃は、高級車や腕時計などわかりやすいものに惹かれたこともあります。

 ただ体験して気付きました。

 すぐ次が欲しくなるので、際限がないのです。

 追いかけるほど遠ざかってしまいます。

 

 一方で幸せは、一見地味です。

 毎朝、いってらっしゃいと云ってくれる人がいて、ありがとうと云ってくれる人がいる。

 気付けば社員が皆成長し、彼らのご家族まで満たされていく。

 これこそ経営者冥利に尽きます。

 

 なお幸せは条件とも異なります。

 何かと何かが揃えば幸せになる、というものでもありません。

 逆に同じ状況でも、幸せを感じる人とそうでない人もいます。

 結局のところ、受け取り方や価値の置き場所だと思います。

 

5. お金の入口と出口

 金銭的欲望が過ぎ、おかしな方向に行った人を過去に沢山見てきましたから、私はもっと欲しいと思いません。

 ただ経営者ですから、やろうと思えばできてしまうこともあります。

 ただそこには社員の目があります。

 社員の心は買えません。

 公私混同で経営者が不信感をかってしまったら、もう戻せません。

 だから私は、堂々と説明できないことは最初からやりません。

 バレないだろうと思っても、表情や言動、雰囲気に出るものです。

 一番困るのは、社長がやっているから自分もやっていいと社員が考えることです。

 だから私は、入口、即ちどう稼ぐかより、何に使うかの出口を大事にします。

 お金に対する向き合い方は、その人の人生観が怖いくらいに現れるものです。